戦後も植民地に閉じ込められている人々〜東アジアのヤスクニズム3日目 | |||||||
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戦後も植民地に閉じ込められている人々〜東アジアのヤスクニズム3日目東アジアのヤスクニズムの3日目(7月27日)の企画トークでは、日本、韓国、在日コリアンとしてみたヤスクニズムが多様な視点で論じられた。 午後3時から、会場にて一般人の参加のなか、美術評論家・武居利史さんが聞き手となって、作家・洪成潭による作品説明が行われた。作品の説明では、韓国・朝鮮の視点から描かれていた前期の作品とは違い、後期の作品では日本的な画風の導入や福島原発事故、安保法制による右傾化など最近の日本の政治状況も反映されていると述べられた。また、一つの絵に韓国や台湾など東アジアのそれぞれの国に存在している「ヤスクニズム」の実態も同時に描かれている特徴もみられた。 作家・洪成潭による2回目の作品説明は、今度は池田忍(美術史・ジェンダー史研究)さんを聞き手に、7/29(水)、15〜16 時に行われる。 午後7時からは、ピアニスト崔善愛(チェ・ソンエ/ピアニスト)さんを囲んで韓国の歴史研究者・南相九(ナム・サング)さん、日本の靖国研究者・辻子実さんとのトークが開かれた。辻子さんは、戦前のクリスチャンたちが戦争に協力していたことの反省を踏まえた上で、イデオロギー的・制度的・財政的に靖国合祀が成立している皇族的な側面を鋭く説明した。 南相九さんは韓国の強制動員真相糾明委員会の経験に基づいて韓国における靖国の認識と、合祀は日本人扱いをしていながら、補償は国籍条項を理由に外国人扱いをしている靖国の矛盾を指摘した。崔善愛さんは洪成潭さんの作品に出会った経験とともに、管理・統制されている在日コリアンの奪われたアイデンティティは、未だに解体されてない植民地時代の延長線に生きる在日に対するヤスクニズムの反映であることを語った。 洪成潭さんの「光州からヤスクニヘ」をまとめた版画の映像を背景に流れる崔善愛さんのピアノ演奏、長い間軍人軍属の靖国合祀取り消し訴訟に関わった大口弁護士の現状説明、作家・洪成潭さんの戦後韓国社会に形成された国家暴力構造とヤスクニズムの説明など、短い時間でありながらも豊富で感動的なトークとなった。 東アジアのヤスクニズム4日目の7月28日(火)は、午後19〜21 時に、「ヤスクニ・歴史・メディア」をテーマに内海愛子(日本・アジア関係、恵泉女学園大学名誉教授)、永田浩三(ジャーナリスト、武蔵大学教授)さんのトークが開催される。会場では、李鶴来(リ・ハンネ/元朝鮮BC級戦犯、同進会会長)さんの特別発言も予定されている。 Created by staff01. Last modified on 2015-07-28 11:05:01 Copyright: Default |